宝塚市川面にある、児童発達支援・放課後等デイサービス、オルタナティブスクールともです。
前回の記事で、書かせていただきました、「算数のつまずきの理解」の内容の続きです。
前回の記事は、算数を理解するために必要な認知機能についてのお話でした。
子どもたちと算数に取り組む上で大切なのは、その認知機能のなかで、どこに弱さがあるためにつまずいているのか、というところの見極めです。
算数を理解するのには、たくさんの認知機能を働かせないといけないので、どこにつまずきがあるのかがわからないままその場限りの支援をすることは、その子どもの算数理解に有効ではないということがわかります。
実は、算数の概念が理解できていなくても計算をできる子どもは多くいます。
そんな子どもたちは1、2年生の間は学校でもそのつまずきに気付かれない場合もあります。
学校では、算数の基本である概念を理解するための時間は多く取ってもらえません。少しやると、すぐに数字を並べて計算のやり方を学び、その反復練習をします。
概念的な理解でつまずきがある場合は、もう一度その子どもに合わせて、具体物を使いながら理解につなげていく必要があるでしょう。
ここからは、今まで関わったことがある子どもたちや、聴かせていただいた事例を少しあげてみます。
Aちゃんの場合
・○+○= という数字の計算はできる。
・これは何個かな? ●●●●● ●●
という課題に対して、「52」と答えてしまう。
★Aちゃんは数字の形の認識や記憶力はバッチリ!その得意分野を使って、計算式を丸覚えするという方法で、学校での算数のドリルなどに対応してきたと考えられますが、意味の理解はできていないため、丸覚えができない数になっていくとつまずきます。また、位取りができていないこともわかります。
Bちゃんの場合
・ ○○○
+○○○
---------------------
このような筆算ができる。
・お金を出してきて ⑩⑩⑩⑩ これはいくら?
という問いには答えられない。
★Bちゃんも、計算のやり方を一生懸命覚えて練習してきたのでしょう。でも、紙面上で答えを出すことで終わってしまい、実際の生活に使う算数にはつながっていないことがわかります。
Cちゃんの場合
・足し算や引き算の筆算のやり方(くりあがり、くりさがり)を知っていて、計算することができるが、間違いが多いが、間違いをする箇所が、その時その時で違っている。
★Cちゃんは、間違いの箇所が、色々、というところに視点をおくと、やり方はわかっているのに、どこかの計算の過程でやるべきことがぬけるのです。
それは、ADHDからくる「不注意」が原因であることが考えられます。また、これの次はこれをする、という順番がとびやすいことなども考えられます。
算数のつまずきは、ただ算数が苦手、という単純なものではないことがわかります。
算数は答えが一つだから、それを最終的に答えなければいけないという、プレッシャーがあります。
正解か間違いか、そこにとらわれがちですが、
それだけではなく答えがでる過程もとても大事で、
そこをがんばっているこどもたちを認めてあげることも大切だと、お話の中にあり、本当にそうだなぁと感じました。
長くなりますので、具体的な手立て等については、また、上げていきたいと思います。
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